精神疾患と精神科、心療内科

精神疾患はこころの病気と言われることがありますが、こころが病気とはどういうことでしょうか?
脳とこころの違いは?
 精神=脳+こころと考えてみてください。

脳はこころを機能させる機械(ハード)として存在しています。
こころは脳を機械として利用し動作するソフトだと言えます。
ハードとソフトは協力しあって精神を作りだしています。
パソコンに例えると、ハードは機械としてのコンピュータです。
そしてソフトはExcel、Wordなどのアプリケーションです。
協力し合って機能を発揮してくれます。ハードが良くても
ソフトがダメなら機能を発揮することはできません。
同じように、ソフトが良くてもハードの性能が悪ければ、機能を発揮することができません。
脳とこころの関係も全く同じことが言えると思います。

精神的な問題。悩み、不安、恐怖、心配ごと、どうしても止められないこと
そんなことは誰にでもあると思います。では、こころが病気とはどういう状態のことでしょうか?
性格の問題との違いはなんでしょうか?
脳とこころは一体となって精神を作り出しています。
表面に見える部分は精神だけなので、脳に原因があるのかこころに問題があるのかは判断が難しいのが現状です。治療するにあたっても薬剤を用いてのハード面からのアプローチが一般的です。

ソフト面からのアプローチ(カウンセリング、認知療法等)は時間も掛るし
保険診療では難しいという壁もあります。
そんな都合もありますから、精神科医、心療内科医は、薬理学が得意な人が多い特徴があります。薬剤調整の専門家だと言えます。重要なことは
こころを診れる専門家であるための状況(環境)にはないということです。

今は、どこに行っても、精神科、心療内科は混んでいますよね。
時間を取って、こころからのアプローチをすることは診療報酬の問題もありできないのが現状です。精神科医、心療内科医はカウンセリングの技術も他の診療科の先生と大差はないと思います。
患者にこころの問題を聞かれても、ハードからの答えしか返せないことが多いように思います。本当にこころの問題だけで、脳に問題はないと判断された場合は、性格の問題とされ病気ではないと判断されることもあります。

精神科、心療内科で治療をするということは
脳(ハード)の状態を良くする可能性があります。
脳が変わるということは、ソフトにとっては利用できる機械が変わることを意味するので
こころに対しても少なからずともなんらかの良い影響が出ることが期待されます。
これが精神科、心療内科でできることの限界です。

精神科、心療内科の治療はこのような現状にありますから
こころの問題を解決してもらうことを期待して行くと期待はずれであることが多い。
こころの問題は医療で解決する状況にはないようです。

精神科医、心療内科医は主に薬剤を使用して精神疾患を治療するプロですが
精神疾患の原因はいまだに分かってはいません。

実は、栄養や運動も精神疾患を治す上で非常に重要であることは
海外で行われた研究では分かっています。しかし、日本において栄養や運動が
治療に応用されることは少ないのが現状です。

なぜかといいますと、日本の医学界は学会、学閥で動いていることが原因のようです。
大学は製薬会社からの寄付金で研究している場合が多いとも聞きます。
そんな状況だからどうしても、薬剤治療を推し進める傾向にあります。
この流れを変えることは恐らく不可能だと言えます。

栄養も運動も家庭においてしっかり自分で管理するものだから
医療で扱わないのは仕方のないことかもしれません。
治療を医者にだけまかせておけば良いという状況でもありません。
自分でできることは自分でやってみましょう。