魚を食べるべし

脳は水分の除いた重量の半分は脂肪で出来ています。
脳が情報をやり取りする際の神経の膜が脂肪なのです。

悪い油を取っていると、脳はどうなるでしょうか。
簡単に言うと固くなります。固くなると、情報を受け取れなくなります。
情報を受け取れないということは、いくら神経伝達物質が豊富に生産
されても情報は伝わらないということです。
つまりは、精神疾患の原因となっているのです。
その症状は、不安、恐怖、イライラとなって現れます。

脂肪には大きく分けて2つあります。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸です。

飽和脂肪酸
 動物性の油、ラードやバター、常温で固体

不飽和脂肪酸
 大豆、コーン、菜種などを絞った植物性の油、サラダ油、菜種油、ゴマ油
 魚油のDHA、EPA常温で液体

飽和脂肪酸の摂りすぎは、コレステロールの増加、動脈硬化を引き起こします。

不飽和脂肪酸には2種類あります。
 単価不飽和脂肪酸
   オレイン酸というもので、植物油(オリーブ油、キャノーラ油)
   酸化されにくく、体内の悪玉コレステロールを減少させる
 多価不飽和脂肪酸
   リノール酸(オメガ6)
   α-リノレン酸(オメガ3)
   体内の善玉、悪玉コレステロールを減少させる。

多価不飽和脂肪酸は脳神経を作る脂肪で精神安定のために必要な油です。

オメガ6
  一般に売られている植物油です。
  脳にとっても必要な油ですが
  摂りすぎると炎症を起こします。
  アレルギー疾患の原因になります。
  体で炎症が起きるということは当然、脳でも炎症が起きます。
  脳細胞を殺傷してしまうことが分かっています。
  ベニバナ油、ヒマワリ油、コーン油、ゴマ油などです。

オメガ3
  脳の細胞膜をやわらかくして、情報伝達を速やかにする油です。
  DHA、EPA(魚油)、アマニ油、シソ油です。
  オメガ6の摂りすぎによる炎症を抑える働きがあります。

オメガ6とオメガ3のバランスは1対1が理想です。
古代人はオメガ6とオメガ3を1対1の理想のバランスで摂取していた
ことが分かっています。それに合わせて人間の脳は正常に働くように
作られています。現代人はオメガ6を摂りすぎている傾向にあります。
アレルギー疾患や精神疾患の原因になっています。

さて、現代人のオメガ3:オメガ6比率は
アメリカ人は1:16
日本人は1:4
です。
アメリカ人は魚を食べない人が多いので、バランスが極端に崩れています。
これは、アメリカにおいてアルツハイマー病の発症率が高いことにも
関係しているようです。

脳に良いオメガ3ですが、精神疾患には非常に関係が深いです。

うつ病の発症率
日本:0.12%
ニュージーランド:6%

1人当たりの年間魚消費量
日本:63キロ
ニュージーランド:18キロ

精神疾患を病む人は魚を食べなければならない理由があります。
摂取したDHAはほとんどすべてが脳で使われます。
脳内の神経細胞の成長を促し、セロトニンの利用を高めます。
うつ病患者の血液中のオメガ3のレベルは低いことが分かっています。
深刻なうつ病になればなるほど、オメガ3のレベルが低くなるようです。
最近のキレやすい子供はオメガ3の不足でしょうか。
うつ病の発症率が上がっているのは、社会にストレスが増えたからでしょうか。
私はそうは思いません。
便利なものが発明されて生活は楽になっています。
人間づきあいも、随分なくなりました。
かえってストレスは減っているんじゃないですかね。
精神疾患は魚を食べないことにその原因の一部があります。
ストレスに耐えられない脳であることが問題でしょう。
魚を食べるべし!


アマニ油
  サプリメントとしても売られているアマニ油ですが
  大量に含まれるα-リノレン酸が脳内で代謝され、EPA、DHA
  に変化します。効果はあるようです。

シソ油
  クセのない油です。我が家ではドレッシングに使います。

精神科、心療内科に行っても油を変えましょうなんて
普通言われないわけです。ですけども油は精神疾患の人にとっては
たんぱく質と同じぐらいとっても大切です。
脳神経の膜がやわらかくないと、薬の効果も出ません。
見直す価値があります。

多価不飽和脂肪酸は非常に酸化されやすく、料理には不向きです。
熱するだけで、あっという間に酸化されてしまいます。
(酸化された油は一番良くありません。)
ドレッシングなんかに向いていると思います。

料理には、単価不飽和脂肪酸を使ってください。
オリーブ油、キャノーラ油、菜種油です。