カルシウムとマグネシウム

カルシウムは骨を作るミネラルとして知られています。
99%は骨に蓄えられ、残りの1%が血液や細胞に存在しています。
その働きは人体にとって非常に重要です。
血液中のカルシウムは心臓の動きなどに関与しています。

非常に重要であるがゆえに食事からカルシウムが十分に摂取できない
場合には、骨からカルシウムを溶かして血中濃度を維持するのです。
この骨を溶かしてカルシウムを取り出すためには、ビタミンDが必須です。
ビタミンDがなければ、血中濃度を維持することができなくなります。
カルシウム不足で起こる病気として動脈硬化、糖尿病、高血圧等があります。

さて、このカルシウムですが、精神からみるとどのような働きがあるでしょうか。
不足した場合には、イライラ、敏感、緊張不安、うつ状態、記憶力の低下、不眠
多動、動悸、意識を失いそうになる等が知られています。

パニック発作などの不安障害の症状に非常に良く似ているのです。

一方、マグネシウムですが、カルシウムに比較してあまり知られていません
がその働きも非常に重要です。マグネシウムは前回お伝えした「酵素」の
働きに関与します。その影響を受ける酵素は300種類以上にもなります。
カルシウムと同様に骨を作る原料になっています。

つまり、マグネシウムが不足すると酵素の働きが弱くなり
代謝が悪くなります。代謝が悪くなるということは、食べ物を食べても
栄養が得られないということです。

さて、このマグネシウムですが、精神からみるとどのような働きがあるでしょうか。
マグネシウムはセロトニンを作るときに必須です。精神安定には非常に重要です。

その不足の症状は不安症と関係が深いです。
過敏症、不眠症にも大きく関係しています。
イライラ、手足のしびれ、震え、痙攣、吐き気、食欲不振
不整脈、頻脈などの心臓への影響が大きいこともあり
パニック障害と関係が深いです。

このカルシウムとマグネシウムですが、常にお互いに相関関係にあります。
カルシウムが足りなくても、マグネシウムが足りなくても
どちらも骨を溶かして血液中の濃度を維持します。

骨から溶け出す場合、必要な分だけ溶け出すならば良いのですがそうは巧くいかず
必要量よりも多くのカルシウム、マグネシウムが溶け出す場合があります。
そうなることで結石ができることが良くあります。また動脈硬化も進行します。

カルシウムとマグネシウムは2:1もしくは、1:1で摂取することで
その吸収率は一番良いことが分かっています。
さらに、カルシウムの吸収を助けるためにはビタミンDが必要です。

カルシウムは
 牛乳に豊富に含まれますが、ビタミンDがありません。
 乳牛は死なないように抗生物質をたくさん投与されています。
 牛の乳が人間の体に良いかどうかは分かりません。
 私たちの主治医は、カルシウム摂取源としては不適切と言っています。
 1杯ぐらいなら飲んでも良いと言われています。
 ブロッコリー、ほうれん草などの緑黄色野菜
 小魚、海藻類、穀物等のいろいろな食材から摂取すると良いでしょう。
 サプリメントで摂取する場合は、食後を避けて、食間か寝る前がお勧めです。
 ビタミンDは日光浴をすることで体内で作られますので日光浴をしてください。
 但し、やりすぎると紫外線は害になりますから気をつけましょう。

マグネシウムは
 海藻類、特にヒジキ
 アーモンド、ピーナッツ、大豆、バナナに豊富に含まれます。
 サプリメントで摂取する場合は、カルシウム:マグネシウム比が2:1か1:1
 になるものを選んでください。

カルシウムの吸収を阻害するもの
 リンの過剰摂取
  リンはカルシウムと腸で結合しやすいのでリンを多く摂りすぎると
  カルシウムの吸収を阻害します。
  リンは加工食品、インスタント食品に多量に含まれます。
  特に、ハム、ウインナ−には多いです。
 食物繊維、たんぱく質の過剰
  食物繊維もカルシウムの摂取を阻害してしまいます。
  ほどほどにしてください。プルーンは食物繊維が多いので
  食べ過ぎは良くありません。食物繊維を多く摂る場合はカルシウムも
  多く摂取してください。
  たんぱく質も多く摂る場合は、カルシウムも多く摂る必要があります。


カルシウム不足もマグネシウム不足もその不足だけで、うつ病や不安障害、パニック障害を発生させることは分かっています。しかし、血液検査で発見するのは難しい。
カルシウム摂取が不足しているが故にカルシウム値が上がる結果になることがあります。

カルシウム値が高い場合は、逆に骨からカルシウムが溶け出している可能性があります。
精神疾患を起こす(間違えられる)病気として有名な
甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症になっている人の場合
過剰になった(副)甲状腺ホルモンにより、骨が溶け出すことがあります。
その場合もカルシウム値が上がります。結石ができる場合もあります。注意が必要です。
甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症はそれを狙った血液検査をしない限り
発見することが難しいです。

カルシウムのはっきりした不足は、骨粗しょう症の検査で分かりますが
そこまでいってしまえば、重症なわけです。
不足し始めているぐらいでは、発見できない。
でも明らかに精神症状を出すわけです。
一番、不足しているかどうか的確に分かる方法は、自分の食事を
振り返ってみることかもしれません。

実際にはカルシウム、マグネシウムを補充して、効果があって始めて
不足だったんだと分かることの方が多いのです。